日帰り手術の流れ

血管内焼灼術（レーザー治療）

血管内焼灼術は、レーザーを使用して静脈の内壁を焼灼する治療法です。レーザーの熱エネルギーによって逆流を引き起こしている静脈を閉塞し、血流を正常な静脈へ流れるようにします。この治療は、脚のむくみやだるさ、目立つ静脈瘤の改善に特に効果的です。

手術の流れ

1. 局所麻酔を施し、超音波で静脈を確認します。
2. 問題のある静脈に細いカテーテルを挿入し、レーザーを照射します。
3. 治療は30～60分程度で終了し、術後すぐに歩行可能です。

特徴とメリット

• 傷跡が非常に小さく、日帰り手術が可能です。
• 痛みが軽度で、早期に通常の生活に戻れることが多いです。

注意点

治療後、軽い内出血や皮膚の違和感を感じる場合がありますが、通常は数週間で治まります。

血管内塞栓術（グルー治療）

グルー治療は、特殊な医療用接着剤を使用して静脈を閉塞する最新の治療法です。この方法では熱を用いないため、治療中の不快感が少なく、局所麻酔も最小限で済みます。治療後すぐに日常生活に戻れるため、忙しい方にもおすすめです。

手術の流れ

1. 超音波ガイドを使いながら、静脈内に針を挿入します。
2. 問題のある静脈に接着剤を注入し、静脈を閉じます。
3. 術後の圧迫ストッキングの着用が不要な場合も多いです。

メリット

• 治療中の痛みがほとんどなく、早期回復が可能です。
• 美容面での仕上がりを重視したい方に向いています。

注意点

接着剤に対するアレルギーや副作用が稀に見られることがありますが、安全性は非常に高い治療法です。

ストリッピング術

ストリッピング術は、逆流を引き起こしている大きな静脈を物理的に取り除く手術です。この方法は、広範囲の静脈瘤や再発性の静脈瘤に対して非常に効果的です。現在では低侵襲の治療法が主流となっていますが、適切な症例においてはストリッピング術が最適な場合もあります。

手術の流れ

1. 全身麻酔または局所麻酔下で行われます。
2. 静脈瘤の原因となる静脈をカテーテルで引き抜きます。
3. 手術後は数日間の安静が必要です。

特徴とメリット

• 病変静脈を完全に取り除くため、再発リスクが低いです。
• 重症の静脈瘤にも対応可能です。

注意点

手術後は内出血や軽い痛みが残る場合があります。傷跡が目立つ可能性もあるため、美容的な仕上がりを重視される方には別の治療法を提案することがあります。

瘤切除術（StabAvulsion）

瘤切除術は、小さな皮膚切開を行い、目立つ静脈瘤を直接除去する治療法です。この方法は、目立つ部分の静脈瘤をピンポイントで改善したい方に適しています。他の治療法と組み合わせて行うこともあります。

手術の流れ

1. 局所麻酔を施し、小さな切開を加えます。
2. 問題のある静脈を専用の器具で除去します。
3. 術後は切開部を最小限に縫合します。

メリット

• 傷跡が非常に小さく、自然な仕上がりが期待できます。
• 短時間で手術が完了し、日帰りでの対応が可能です。

注意点

局所的な治療であるため、広範囲の静脈瘤には適していません。

硬化療法

硬化療法は、硬化剤と呼ばれる薬剤を静脈に注入して静脈を閉塞させる治療法です。主に小型の静脈瘤やクモの巣状静脈の治療に用いられます。美容目的で治療を希望される方にも人気の方法です。

治療の流れ

1. 超音波ガイドを使いながら、硬化剤を注入します。
2. 注入後、軽い圧迫を加えます。
3. 数週間で静脈が自然に体内で吸収されます。

メリット

• 非侵襲的で、治療中の痛みがほとんどありません。
• 美容的な効果が高い治療法です。

注意点

色素沈着や軽い炎症が一時的に発生する場合があります。

医療用弾性ストッキング

医療用弾性ストッキングは、下肢静脈瘤の進行予防や、手術後の再発防止に有効なアイテムです。脚に一定の圧力を加えることで血流を改善し、むくみや疲れを軽減します。

特徴

• 軽度の静脈瘤や浮腫を緩和します。
• 手術後のケアとして広く使用されます。

注意点

正しいサイズや圧力のストッキングを選ぶ必要があります。当クリニックでは専門スタッフが適切な選択をお手伝いいたします。